季節に合わせたベストなパン生地の作り方

季節に合わせたベストなパン生地の作り方

4月のレシピは、試作にとても時間がかかり、
レッスンの前日の夜までかけてようやく仕上げました。

というのも、今回は「成型しやすく、でも硬くならない生地」を目指して、
水分量の調整を何度も繰り返していたからです。

実はこの「水分量の調整」、パン作りではとても重要なポイントです。
特に春先の4月は、冬に比べて湿度や気温が上がってくるため、
生地の状態が大きく変わります。

季節ごとの気候に合わせて生地を仕込むことで、
毎回、その時期に最適なパンが焼けるようになります。

【なぜ水分量を変える必要があるのか?】

たとえば、

冬のレシピのまま夏にパンを焼くと、生地がべたついて扱いにくくなります。

反対に、夏のレシピを冬に使うと、水分が足りず乾燥した硬いパンになってしまいます。

つまり、同じレシピでも季節が変われば、
生地の仕上がりが大きく変わってしまうということ。

この「違い」を把握して、レシピの水分量を数%単位で調整することが、
美味しくて扱いやすいパンを安定して焼くためのカギになります。

【4月のポイント:水分・温度・発酵の見極め】
4月は、特に気温や湿度の変化が大きい時期です。
月の初めと終わりでは、室温の発酵でよいのか、
冷蔵庫で発酵させるべきかも変わってきます。

【私の判断方法】

・夜10時ごろの室温と、翌朝の気温をチェック

・気温・湿度が高くなってきたら、冷蔵庫の野菜室での発酵に切り替え

・湿度が上がってくると空気中の水分も増えるので、仕込み水を数%減らす
(そうしないと、生地がべたついてしまい、成型しにくくなります。)

生徒さんにとって扱いやすい生地になるよう、
こうした細かな調整を重ねています。

【試作を重ねて見えたこと】

今回は、なかなか「これだ!」と思える配合に出会えず、
4〜5日連続で毎日ベーグルを焼いては食べて…の繰り返しでした。

(幸い、砂糖も油脂も使っていないシンプルな配合だったので、毎日食べても体への負担は少なく、そこはホッとできました)

でも、何度も繰り返して焼くことで、
「この季節、この気温、この湿度なら、これくらいの水分量がちょうどいい」
という、自分の中の感覚が磨かれていくのを感じます。

【季節を感じながら、パンを焼く】

パン作りは、単なるレシピの再現ではなく、
「季節と対話しながら仕込む」のも、ひとつの楽しみです。

ちょっと意識を変えるだけで、生地の表情もグッと変わり、
自分だけの“今、一番おいしいと感じるパン”に近づきます。

季節の変化も感じながら、パン作りの感覚を深めていきましょう。